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大阪ビル放火

2021年12月17日、大阪市の繁華街「北新地」の雑居ビルで火災が発生し、容疑者を含む27人が死亡しました。

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トリアージは全員「黒」だった 医師らが振り返る未経験の事態

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大阪・北新地の医院放火殺人事件での救命活動について「組織横断的な検証ができないか」と語る医師の根来孝義さん=大阪市北区で2022年12月10日午後6時18分、郡悠介撮影
大阪・北新地の医院放火殺人事件での救命活動について「組織横断的な検証ができないか」と語る医師の根来孝義さん=大阪市北区で2022年12月10日午後6時18分、郡悠介撮影

 救急搬送された男女4人の手首に付けられた「トリアージタグ」の色は、全て「黒」だった。4段階で示される治療の優先度の中で最も低く、すでに死亡しているか回復の見込みがないことを意味していた。

 普段は治療が必要な「赤」や「黄」の患者たちを診ている。「まさか黒ばかりとは……。こんな経験は初めてだった」。2021年12月17日、大阪市北区の心療内科「西梅田こころとからだのクリニック」で起きた放火殺人事件。現場の約2キロ北東にある加納総合病院(大阪市北区)救急センターで1年前の事件当日、被害者を受け入れた非常勤医の根来孝義さん(36)が取材に語った。

 「北新地でのビル火災。傷病者多数」。一報を聞いたのはテレビ報道か、救急隊からの要請だったか、思い出せない。同病院は最も高度な治療ができる3次救急病院に次ぐ2次救急に指定されており、24時間体制で患者を受け入れている。情報が交錯する中、根来さんは展開を想定しながら「どういう対応ができるか」と考えを巡らせていた。

災害医療の経験生かせず

 事件発生から約1時間後の午前11時37分、1人…

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【大阪ビル放火】

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