戦国ビッチピンボール6

一度は行くべし! 「お城博士」が選ぶおすすめの城7選

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
インタビューに答える名古屋市立大の千田嘉博教授=名古屋市瑞穂区で2023年11月2日、兵藤公治撮影 拡大
インタビューに答える名古屋市立大の千田嘉博教授=名古屋市瑞穂区で2023年11月2日、兵藤公治撮影

 全国には3万カ所以上のお城があるという。「城好き」「城マニア」はあまたいるが、「お城博士」ならどの城を選ぶだろうか。城郭考古学の第一人者として知られる名古屋市立大の千田嘉博教授に「おすすめの城7選」を尋ね、北から順に紹介してもらった。

 ①五稜郭(北海道)

五稜郭=北海道函館市の五稜郭タワーで2014年5月2日午後2時21分、手塚耕一郎撮影 拡大
五稜郭=北海道函館市の五稜郭タワーで2014年5月2日午後2時21分、手塚耕一郎撮影

 幕末に造られた、稜堡(りょうほ)式というヨーロッパ発の星形のお城。(伊予大洲藩士の)武田斐三郎が設計した。幕末・維新期の箱館戦争では戦いの舞台になった。面白いのが、世界中に稜堡式のお城はあるが、空の上から眺められる特別なタワー(五稜郭タワー)を備えているのは、ここしかない。世界で唯一、空からいつでも星形のお城を眺められるので、ぜひ体感してほしい。

 ②会津若松城(福島県)

会津若松城=福島県会津若松市で2023年8月31日午前10時46分、西川拓撮影 拡大
会津若松城=福島県会津若松市で2023年8月31日午前10時46分、西川拓撮影

 三重県の松阪城主だった蒲生氏郷が、豊臣秀吉の命で会津に移り、7層の天守を築いた。発掘調査では金箔(きんぱく)瓦も出ており、蒲生時代はキラキラの輝いたお城だったと分かっている。幕末、戊辰戦争の舞台となり、白虎隊の悲しいお話も伝わる。1965年に鉄筋コンクリートで天守が復元された。最初は天守の瓦を普通の瓦でふいていたが、2011年までの大改修で元々の赤色の瓦によみがえった。

 ③松本城(長野県)

松本城=長野県松本市で2018年11月4日、川瀬慎一朗撮影 拡大
松本城=長野県松本市で2018年11月4日、川瀬慎一朗撮影

 かつて徳川家康を支えた石川数正が息子の康長と建てた国宝のお城。大天守と小天守がくっつき、江戸時代になってから「月見櫓(やぐら)」をさらにくっつけている。大・小天守は石川時代に造ったので、いかに戦うかというのに徹底した「戦う天守」。それに対し、月見櫓は三代将軍家光をもてなそうと宴会用の建物を天守にくっつけた。空に浮かぶ月を眺められる、朱塗りの高欄で、雅(みやび)な宴会空間。「戦いの時代」と「平和な時代」の両方を体感できるところが面白い。

 ④名古屋城(名古屋市)

名古屋城=名古屋市中区で2023年7月4日、川瀬慎一朗撮影 拡大
名古屋城=名古屋市中区で2023年7月4日、川瀬慎一朗撮影

 特別史跡で、日本を代表する屈指の名城。家康が最晩年に、自分で直接指揮をして造った家康築城の最高傑作。現在、本丸御殿が復元され、築城当時の御殿を見ることができるのは日本でここだけという魅力的なお城。これで天守が将来木造復元されれば、もっと素晴らしいお城になる。

 ⑤姫路城(兵庫県)

姫路城=兵庫県姫路市で2021年10月27日、本社ヘリから 拡大
姫路城=兵庫県姫路市で2021年10月27日、本社ヘリから

 世界遺産。当時の城郭建築がこれほど残っているお城は他にない。特に素晴らしいのは大天守と小天守の連立。大天守と三つの小天守をつなぎ、本丸よりもさらに上位の空間としての軍事要塞(ようさい)を持つ。戦いに強いお城を造るにはどうすればいいかを考え、あの形ができている。実際に本物をたどることができるので、一度は行ってほしい。

 ⑥熊本城(熊本市)

熊本城=熊本市で2023年4月10日、本社ヘリから 拡大
熊本城=熊本市で2023年4月10日、本社ヘリから

 加藤清正が、家康が名古屋城を造っている時期に築いたお城だ。2人の武将の考えがこれほど違うのかと実感する。家康は「もう徳川の天下がやってくる。平和な時代に向けてお城を造るんだ」という意識。一方の清正は「まだ戦いの時代が続く。簡単には平和な時代にはならない」と、お城全体でいかに守りの力を強めていくかを考え、5階建ての櫓だけでも城内に五つも築いた。石垣は高さ20メートルを超えるところがたくさんある。「戦いの時代にどう備えるか」の究極の姿を見ることができる。

 ⑦中城城(沖縄県)

沖縄県北中城村の中城城跡=同村提供 拡大
沖縄県北中城村の中城城跡=同村提供

 世界遺産。琉球のグスク(城)の典型例。琉球石灰岩の石を使って積んだ見事な城壁を見ることができる。中城城では発掘で14世紀の石垣が見つかっている。14世紀の日本は、楠木正成が山の上に立て籠もり砦(とりで)を造って戦っていた時代。琉球の技術力、文化力の圧倒的先進性がいかにすごいかがよく分かる。

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の筆者
すべて見る

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月

ニュース特集