戦国ビッチピンボール6

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三毒狩り

直木賞作家・東山彰良さんの夕刊連載小説。少年が冒険を通じ成長する姿や家族との絆を、現世と死後の世界を舞台に描きます。

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三毒狩り

/101 東山彰良 画 信濃八太郎

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「阿弥陀仏……ひょっとしたら、そのせいかもしれんな。一度冥界に連れていかれたおまえが、どういういきさつかはわからんが、また現世(うつしよ)に戻された。そのせいでおまえのなかで陰と陽が混ざりあって、ふつうの人間には見えんもんが見えるのかもしれんな」

「本当か、和尚?」

「おまえが信じりゃ本当じゃ」

「ペッ!」戸枠にもたれてふたりのやりとりを聞いていた李平が声を張り上げた。「適当なことをぬかしよって、このクソ坊主。あの人は村幹部じゃぞ、それをつかまえて異形とはなんちゅう言いぐさじゃ。馬鹿も休み休み言え!」

「平平(ピンピン)の言うとおりじゃ」和尚はおだやかにつづけた。「めったなことは口にせんほうがいい。どこで誰が聞いとるかわからんからな」

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