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カキ、8~9割「へい死」 夏の水温上昇など一因か 三重・答志島

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カキ殻として処分されるへい死したカキ=三重県鳥羽市の答志島で2023年12月11日、下村恵美撮影 拡大
カキ殻として処分されるへい死したカキ=三重県鳥羽市の答志島で2023年12月11日、下村恵美撮影

 カキの養殖がさかんな三重県鳥羽市の離島・答志島の桃取地区で、11月に始まった今季の水揚は、カキが口を開けて死んでいる「へい死」の割合が8~9割に上っている。同地区のブランドカキ「桃こまち」を約25年、育てている斎藤昌良さん(56)は「12月は最盛期なのにまとまった量が用意できず一度も出荷していない。こんな年は初めてだ」とため息をつく。【下村恵美】

処理費増懸念「支援を」

 例年、12月には一日200~300キロのむき身や殻付きカキの出荷作業に追われるが、今季は死んだカキの殻ばかりが積み上がっている。島では5年ほど前から大量死が確認され始めたが、昨季のへい死率6~7割を、現状は上回っている。

作業小屋の前に積み上げられたへい死したカキ=三重県鳥羽市の答志島で2023年12月11日、下村恵美撮影 拡大
作業小屋の前に積み上げられたへい死したカキ=三重県鳥羽市の答志島で2023年12月11日、下村恵美撮影

 生産者は、へい死率が高い今季は収入がほとんど見込めないため、カキ殻の処理にかかる費用負担の増大を懸念している。シーズンが終わると例年、島内の事業者6軒が同市浦村町にある処理場へまとめて運ぶが、離島のため運賃がかさむ。昨季は搬出に1軒あたり70万~80万円かかった。

 さらに今季は燃料費が高騰しており、生産者からは「船代だけでも負担を助けてほしい」と行政の支援を求める声が上がる。大量死が今後も続けば、「何のために養殖しているのか」と事業継続を危ぶむ声も出ている。

 へい死について、三重大の古丸明教授(貝類遺伝育種学)は、夏の水温が上がっていることと、餌となる植物プランクトンの量が減っていることが一因とみている。

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