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チリで新憲法案の是非問う国民投票、反対多数で否決 保守色強く

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国民投票が終わった後、抱き合って喜ぶ新憲法案反対派の人々=サンティアゴで2023年12月17日、AP 拡大
国民投票が終わった後、抱き合って喜ぶ新憲法案反対派の人々=サンティアゴで2023年12月17日、AP

 南米チリで17日、軍事独裁政権時代の1980年に制定された憲法に代わる新憲法案の是非を問う国民投票が投開票され、反対多数で否決された。地元メディアが報じた。否決は昨年9月に続き2回連続で、左派ボリッチ大統領は3回目の国民投票は実施しない意向を示している。

 選挙管理当局によると、開票率99・33%の時点で反対が55・76%、賛成が44・24%。

 新自由主義を重視する現行憲法は、ピノチェト軍事独裁政権が制定した。あらゆる分野で市場が開放された結果、チリは90年の民政移管後に安定成長を達成。「南米の優等生」と称された。ただ、その裏で格差も広がり、2019年10月に起きたデモで国民は新憲法制定を要求。左派勢力が多数派の制憲議会は22年7月に医療や教育の保障の強化に加え、先住民の権利や環境保護などを重視した新憲法案を策定したが、保守派の反発を招き、同年9月の国民投票で否決された。

 右派勢力が中心にまとめた今回の新憲法案は人工妊娠中絶に厳しく、不法移民を速やかに国外追放とする措置や治安向上のための取り締まり機関の強化が含まれるなど保守色の強い内容で、事前の世論調査では反対が賛成を上回っていた。新憲法制定に意欲的だったボリッチ氏も否定的な立場だったとみられる。地元紙テルセラによると、ボリッチ氏は投票当日、「結果に関わらず、国民が求める優先事項に注力する」と述べ、殺人の増加など悪化する治安の改善や公教育の充実化などに取り組む姿勢を示した。【ニューヨーク中村聡也】

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