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46年続くケーキ店「親王館」、クリスマスで閉店へ 芦屋で愛され

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「親王館」のケーキのケースと大下順男さん=兵庫県芦屋市親王塚町で2023年12月9日、鶴谷真撮影 拡大
「親王館」のケーキのケースと大下順男さん=兵庫県芦屋市親王塚町で2023年12月9日、鶴谷真撮影

 住宅街で46年9カ月続くケーキ店「親王館(しんのうかん)」(兵庫県芦屋市親王塚町)がクリスマスの25日、閉店する。低価格を貫き、大下順男(おおしもよりお)さん(76)が早朝から手作りする甘みが老若男女に愛されてきた。

 大下さんは広島県出身。神戸市の「元町ケーキ」での修業を経て1977年3月に店をオープンした。95年の阪神大震災では、近くの壊れたマンションの住人たちに一時、店内に避難してもらった。近隣の小学校の給食でケーキを出す日には一度に500個もの注文があり、クラス別に個数を整え、待ちわびる子どもたちに届けた。

大下順男さんが毎朝、心をこめて作るケーキの数々=兵庫県芦屋市親王塚町で2023年12月9日、鶴谷真撮影 拡大
大下順男さんが毎朝、心をこめて作るケーキの数々=兵庫県芦屋市親王塚町で2023年12月9日、鶴谷真撮影

 店の地下で午前6時半からケーキ作りに取りかかる大下さんの流儀は「優しく、そーっと」。人気のチーズケーキ(290円)のメレンゲは気泡を消さないよう心を砕く。ババロア(290円)、ショートケーキ(310円)などを含め、ここ30年はほとんど値上げしていない。粉やバターの高騰が続く中でも踏ん張ってきたが、体力の限界を感じ、店を閉じることにした。

 最後のクリスマス用の注文が相次ぎ、1年で最も忙しい日々を送る大下さんに閉店を前にした思いを聞いた。「多くの出会いがあり、よく可愛がってもらった。『今までありがとうございます』しかありません。皆さん、お元気で」【鶴谷真】

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