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芸術としての「書」、世界発信の契機に ユネスコ文化遺産申請へ

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力強い筆遣いで書道パフォーマンスを繰り広げる高校生 拡大
力強い筆遣いで書道パフォーマンスを繰り広げる高校生

 国の文化審議会は18日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産登録を申請する候補に「書道」を選んだ。政府は24年3月末までに申請書をユネスコに提出する。

 書道が申請候補に選ばれたことは、書道人口の減少が指摘される厳しい状況下で書の普及に取り組んでいる人々にとって、近年の活動の成果として大きな前進と受け止められるだろう。

 日本の書家たちは書道の普及に役立てようと、無形文化遺産登録を目指し、2015年に日本書道ユネスコ登録推進協議会を発足させ、21年には日本書道文化協会を設立するなどして働きかけを加速させてきた。日本各地で揮毫(きごう)会や講演会を開き、高校に著名な書家を派遣して授業をしたり、「街なか書道体験」を実施したりするなどの活動を推し進めた。実作者だけではなく研究者の育成を図ろうとして書道文化に関する研究助成事業も始まっている。書家だけではなく、書を巡るさまざまな人々を巻き込んでいこうという狙いは、少しずつ実現されてきた。

 日本書道文化協会は設立趣旨で時代に応じた創造と発展を掲げた。また、新しい世代では、インターネット環境を活用した試みも進んでいる。さらに、芸術としての書は、多彩な表現手法を獲得し、創作活動の幅はますます広がっている。それだけに今、時代と書の関係を問い直していくことで、世界に向かって発信できる書の本質が明らかになっていくと思われる。足元を見つめつつ視点を大きく広げる。今回の選定が、書の魅力をより多くの人々に知ってもらう契機となるよう期待したい。【桐山正寿】

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